
院長:高木お気軽にご相談ください!
後頭部が少し平らになってきて、寝かせ方を工夫した方が良いのか悩んでいませんか。仰向けで寝かせることは大切だけれど、いつも同じ向きばかりだと頭の形が心配になりますよね。
赤ちゃんの頭の形は、毎日の寝かせ方の積み重ねで大きく変わります。向きを変えるタイミングや、身体の傾け方、授乳や抱っこの工夫など、日常でできることはたくさんあります。こちらの赤ちゃんの頭の形を整えるためのポイントをお伝えします。


寝かせ方の小さな工夫の積み重ねが、頭の形を大きく変えていきます
赤ちゃんの頭蓋骨はとても柔らかく、圧力がかかる方向に変形しやすい特徴があります。安全のために仰向けで寝かせることが推奨されているため、後頭部に長時間圧がかかりやすく、絶壁と呼ばれる平らな頭になりやすいです。また、いつも同じ方向を向いて寝ていると、その側だけが平らになって左右非対称になることもあります。
頭の形は生後2〜3ヶ月頃から変化が目立ち始めます。この時期はまだ骨が柔らかいので、寝かせ方を工夫することで形を整えやすい時期でもあります。逆に言えば、何も対策をしないと変形が進みやすい時期とも言えます。早めに気づいて対策を始めることが、きれいな頭の形を保つ鍵になります。
頭の形を整えたいからといって、安全をおろそかにすることはできません。睡眠中は必ず仰向けで寝かせることが基本です。うつぶせ寝は乳幼児突然死症候群のリスクを高めるため、赤ちゃんが自分で首をコントロールし、寝返りができるようになるまでは避けてください。
寝返りが出来るころには、寝具は硬めで平らなものを選び、顔の周りに枕やクッション、ぬいぐるみなどを置かないようにしましょう。柔らかい寝具は、窒息のリスクがあるので避けますが、例外として新生児のうちは自分で首も動かせないので、お昼寝などの時に用いるのは問題ありません。安全な仰向け寝を基本にしながら、顔の向きや身体の向きを工夫することで、頭の形を整えていきます。
体位変換とは、赤ちゃんの寝る向きを定期的に変えることです。今日は右を向いて寝たら、明日は左を向いて寝るというように、左右交互に向きを変えてあげます。毎回同じ向きで寝かせるのではなく、意識的にローテーションさせることで、特定の場所にばかり圧がかからないようにします。
具体的には、寝かしつけの時に赤ちゃんの顔を右向きにしたり左向きにしたりします。夜中に目が覚めた時も、向きを確認して反対を向かせてあげると良いです。ただし、無理に向きを変えようとして赤ちゃんが起きてしまうと、寝かしつけが大変になるので、自然にできる範囲で行いましょう。
もう一つの工夫は、ベッドやお布団の中で、赤ちゃんの頭と足の位置を入れ替えることです。例えば、今日は頭を北側にして寝かせたら、明日は頭を南側にして寝かせます。赤ちゃんは興味のある方向を向く習性があるので、窓の光やお母さんのいる方向、部屋の入り口などに反応します。
特に両親と同じベッドで寝ている場合など、左右に入れ替えるのが難しい場合はこちらの方法を使うのも一つの手です。
頭の位置を変えることで、赤ちゃんが自然と向く方向が変わり、結果として頭にかかる圧の場所が変わります。ベビーベッドを使っている場合は、ベッド自体の向きを変えるのも効果的です。赤ちゃんの興味を引く方向をコントロールすることで、向き癖を防ぐことができます。
向き癖とは、いつも同じ方向ばかり向いて寝る癖のことです。右ばかり向いている赤ちゃんは、左を向かせようとしても嫌がったり、すぐに右に戻ったりします。この場合、無理に頭だけを反対に向けるのではなく、身体全体を少し傾けてあげると良いです。
バスタオルを背中側に入れて、身体ごと斜めに傾けます。完全な横向きではなく、仰向けから少しだけ傾ける程度です。こうすることで、赤ちゃんが楽に反対側を向きやすくなります。時には、完全に横向きにさせて背中にタオルで支えてあげるのも頭の接地面が変わるのでおすすです。横向きにさせるたびに左右交互に行ってください。また、タオルを使う時は、赤ちゃんの顔や鼻がふさがれていないか、呼吸がしっかりできているかを必ず確認してください。
無理に頭だけ向かせようと、首だけ反対を向かせてタオルなどを置いて固定してしまうと首の筋肉が緊張してしまい、余計に向き癖が加速してしまうためその点は要注意です。
頭の形に影響するのは、寝ている時間だけではありません。授乳や抱っこの時間も、実はとても長いですよね。いつも同じ腕で抱いていたり、授乳の向きが決まっていたりすると、赤ちゃんは特定の方向に首をひねる癖がつきます。これが向き癖の原因になり、頭の形の偏りにつながります。
授乳の際は、右からも左からも交互に飲ませるようにしてみてください。横抱きで授乳する時は、左右の腕を入れ替えて抱く向きを変えます。縦抱きでげっぷをさせる時も、毎回同じ肩に乗せるのではなく、左右の肩を交互に使うと良いです。抱っこも、いつも右腕だけではなく、左腕でも抱いてあげましょう。
起きている時のうつぶせ遊び、タミータイムも頭の形を整えるためにとても大切です。うつぶせの姿勢では後頭部に圧がかからないので、仰向けで寝ている時間の影響を相殺できます。また、首や背中、腕の筋肉も鍛えられるので、運動発達にも良い効果があります。
新生児期は数十秒から始めて、慣れてきたら少しずつ時間を伸ばしていきます。生後3〜4ヶ月頃には、1日の合計で30分から40分程度のうつぶせ遊びができると理想的です。うつぶせで遊んでいる時は、必ず大人が見守ってあげてください。赤ちゃんが嫌がったらすぐに抱き上げて、無理に続けないことが大切です。目安の時間を完遂させることより、「うつぶせ遊びすると楽しい!」と思ってもらうことの方が重要です。そうすることで、自然とうつぶせの時間は伸びていきます。
インターネットやお店で、頭の形を整える枕やクッションを見かけることがあると思います。ドーナツ枕や絶壁防止枕など、様々な商品がありますが、使用には注意が必要です。柔らかすぎる枕は顔が沈み込んで窒息の危険があり、硬すぎる枕は頭の形を悪化させることもあります。
また、最近では横向き専用の枕が販売されていますが、手足が枕の下に入り込むことで身体が緊張してしまう事があります。左右は毎回入れ替え、短時間の利用をおすすめしています。
多くの専門家は、まずは体位変換や抱っこの工夫といった基本的なケアを優先し、枕は補助的に考えるよう勧めています。もし枕を使う場合は、医師や専門家に相談して、安全性が確認されたものを選ぶようにしましょう。枕に頼りすぎず、日常の寝かせ方や姿勢の工夫を中心に考えることが大切です。
ベビーカーやチャイルドシート、バウンサーなど、赤ちゃんが仰向けや半座位で過ごす時間も、意外と長くなりがちです。これらの時間が長すぎると、やはり後頭部に圧がかかり続けます。できるだけ抱っこやおんぶの時間を増やしたり、うつぶせ遊びの時間を確保したりして、バランスを取りましょう。
また、月齢が低い時期にバウンサーを利用する際は足がM字になるように意識して、足がだらりとしてしまう場合はお尻の下にタオルなどを敷いて体位を調節してあげると赤ちゃんの姿勢が楽に過ごせます。
赤ちゃんと触れ合う時間を大切にしながら、様々な姿勢で過ごせるように工夫してあげてください。
頭の形への配慮は、骨が柔らかい時期、つまり生後6ヶ月頃までが特に大切です。この時期を過ぎると骨が徐々に硬くなり、形が変わりにくくなっていきます。ただし、完全に固まるわけではないので、それ以降も寝かせ方に気をつけることで、少しずつ改善することはあります。
寝返りができるようになると、赤ちゃんが自分で寝る向きを変えるようになります。この頃になれば、親が向きを変えてあげる必要は減ってきます。ただし、寝返りができても、いつも同じ向きで寝ている場合は、環境を工夫して自然と向きが変わるようにしてあげると良いです。
もしすでに頭が平らになっていたり、左右非対称になっていたりしても、諦める必要はありません。気づいたタイミングから寝かせ方を工夫することで、それ以上の変形を防ぎ、少しずつ改善していくことができます。骨が柔らかい時期であれば、適切なケアで形は変わる可能性があります。
ただし、変形が重度の場合や、生後6ヶ月を過ぎても改善が見られない場合は、専門の医療機関でヘルメット治療などの選択肢を相談することもできます。自己判断で悩み続けるより、気になった時に早めに専門家に相談する方が、適切な対応ができます。
赤ちゃんの頭の形のことは、周りの人には相談しにくいテーマかもしれません。「そんなこと気にしすぎ」と言われたり、「自然に治る」と言われたりすることもあると思います。でも、お母さんやお父さんが心配なら、その気持ちは大切にしてほしいです。
もし今、赤ちゃんの頭の形や寝かせ方で悩んでいるなら、一人で抱え込まずにいつでも相談してください。赤ちゃんの頭の状態を確認して、身体全体のバランスも含めて、その子に合った寝かせ方やケアの方法を一緒に考えていきます。小さな工夫の積み重ねで、頭の形は変わっていきますよ。

