
院長:高木お気軽にご相談ください!
朝起きると指が曲がったまま伸びにくい、赤ちゃんを抱っこするたびに指がカクンと引っかかる。そんな症状に心当たりはありませんか。育児で忙しい毎日の中、自分の体にまで不調が出てきて戸惑っている方も多いと思います。今日はそんなばね指と抱っこ姿勢の関係について、育児中に見直したい手の使い方も交えながらお話ししていきたいと思います。
「自分のケアが足りないせいなのかな」と自分を責めてしまう方もいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。




産後は指のトラブルが起きやすい体の状態になっています
出産という大仕事を終えたばかりの体に、なぜ指のトラブルが起きやすくなるのか。まずはその理由から見ていきましょう。
指の腱と、その腱を包んでいる腱鞘という組織の間で炎症が起きることで、指の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなる状態があります。指が引っかかったり、伸ばそうとした瞬間に急にカクンと弾けるような動きが出るのが特徴です。産後は女性ホルモンが急激に変化することで血流が悪くなり、腱鞘が狭くなりやすい状態になっているため、もともと指のトラブルを起こしやすい時期なのです
そこに抱っこや授乳、おむつ替えといった育児動作で指や手首を酷使する負担が重なることで、症状がさらに出やすくなってしまいます。
初期のうちは朝のこわばり程度で済んでいても、放置してしまうと指の可動域がどんどん制限されていくことがあります。指が曲がったまま伸ばせなくなったり、隣の指にまで不調が広がったりすることもあるため、早めに気づいてあげることが大切です。
実は日々の抱っこの仕方を少し工夫するだけで、指や手首にかかる負担は大きく変わってきます。ここで具体的なポイントを整理してお伝えします。
こうした姿勢の工夫は、赤ちゃんにとっても体が丸く安定するため、実は抱かれる側にとっても心地よい抱き方だと言われています。
授乳の際は授乳クッションを活用し、赤ちゃんの体重を手首だけで支えないようにすることが有効です。おむつ替えで赤ちゃんの足を持ち上げる時も、指先だけでつまむのではなく肘を固定し、手のひら全体を使う意識を持つと負担が分散されます。
抱っこの姿勢を見直すことに加えて、自宅でできるケアを取り入れることでさらに改善が期待できます。以下の表を参考にしてみてください。
| 指の状態 | おすすめのケア |
|---|---|
| 熱感や強い腫れがある急性期 | タオルに包んだ保冷剤で10〜15分冷やす |
| 熱感が落ち着いている慢性期 | 38〜40度のお湯に10〜15分手を浸ける手浴 |
| 朝のこわばりが気になる | 温まった後にゆっくり指を開閉するストレッチ |
| 抱っこの負担が大きい | 抱っこひもやサポーターを積極的に活用 |
ストレッチは痛みが出ない範囲で行うことが絶対条件で、引っかかりを無理に力で伸ばそうとすると腱鞘を傷めてしまうため注意してください。
セルフケアや抱っこの見直しを続けても症状が改善しない場合、体の使い方全体に原因が隠れていることも少なくありません。
指や手首だけに負担が集中してしまう背景には、肩や首、姿勢全体のバランスの崩れが関係していることがあります。指先の痛みだけをケアしていても、体の使い方の癖そのものが変わらなければ、同じ負担がまた指に集中してしまうことがあります。当院では、なぜ指や手首に負担が集中してしまうのか根本的な原因を探り、体全体のバランスを整えることを大切にしています。
産後のばね指は、ホルモンバランスの変化と抱っこや授乳による手の酷使が重なって起こりやすい症状です。抱っこの姿勢を少し見直すだけでも、指への負担は大きく変わってきます。それでも痛みが続く時や、セルフケアだけでは改善が難しいと感じる時は、一人で抱え込まず、いつでもお気軽にご相談ください。

