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抱っこしようとすると背中を反らせて、落としそうになったことはありませんか。授乳中に激しく反り返られると、ちゃんと飲めているのか心配になりますし、何より抱っこが怖くなってしまいますよね。
赤ちゃんが激しく反り返る理由には、発達の過程として正常なものもあれば、身体の緊張や不快感が関係していることもあります。こちらの赤ちゃんの身体の状態を整えることで、反り返りが落ち着くケースも多くあります。今日は、反り返りの原因と家庭でできる対策法についてお話しします。




反り返りの多くは身体の緊張から来ているので、緊張をほぐしてあげると落ち着きます
赤ちゃんの反り返りには、いくつかの理由が考えられます。まず一つは、発達の過程として背筋を鍛えている場合です。生後3〜4ヶ月頃になると、首がすわり始めて背中の筋肉が発達してきます。この時期の赤ちゃんは、仰向けで寝ている時に腰を浮かせるように反ることがあり、これは筋肉のトレーニングとして正常な動きです。
ただし、抱っこの度に激しく反り返る、授乳中に反って飲めない、泣きながら反り続けるといった場合は、何らかの不快感や身体の緊張が関係していることが多いです。首や背中の筋肉が過度に緊張していると、リラックスした姿勢が取れず、常に反り返りやすい状態になります。お腹が張っている時や、げっぷが出なくて苦しい時にも、背中を反らせることがあります。
反り返りが激しい赤ちゃんの身体を見てみると、首や肩、背中の筋肉がとても緊張していることが多いです。出産時の負担や、お腹の中での姿勢、生まれてからの抱っこの仕方などが影響して、身体に緊張が残ってしまうことがあります。この緊張があると、赤ちゃんは自然な丸い姿勢を保ちにくくなり、反り返りやすくなります。
また、向き癖がある赤ちゃんも、片側だけの筋肉が強く緊張していることがあります。いつも右ばかり向いている赤ちゃんは、右側の首や背中の筋肉が硬くなり、左を向こうとすると抵抗して反り返ることがあります。身体全体のバランスが崩れていると、反り返りという形で不快感が表れやすくなります。
反り返りを落ち着かせるために、抱っこの時に意識するだけで出来る工夫があります。まず大切なのは、抱っこの仕方を見直すことです。赤ちゃんの背中がまあるくなるように、Cカーブを意識した抱き方で赤ちゃんの手足は身体の真ん中にを意識すると反り返りにくくなります。
縦抱きの時は、お尻をしっかり支えて膝が高い位置になるようにすると、自然と背中が丸くなります。横抱きの時は、赤ちゃんの身体がまっすぐに伸びきらないように、両手は身体の真ん中に、少し膝を曲げた状態で抱いてあげてください。
抱っこ紐利用時には、赤ちゃんを外向きにするとかわいいのですが、背中が反った形になってしまい緊張を促進させてしまうので、レジャーに行った際に景色を見せるためなどの短時間利用が好ましいです。緩すぎる装着、赤ちゃんの腰の辺りのみきつめに装着するなども身体が反ってしまう原因になってしまいます。赤ちゃんのお尻が一番下にきて、背中が丸くなる姿勢になっているか確認しましょう。反り返りやすい赤ちゃんほど、この丸い姿勢を意識することが大切です。
また、3~4ヶ月で首が座りたての赤ちゃんは、まだ首のコントロールが十分に行えるほどの筋力がついていない事が多いです。首が座ったからと急に脇から抱える形にしてしまうと赤ちゃんの首に負荷がかかって身体が緊張してしまいやすくなるので、健診などで「いいですよ」と言われた後でも首を支えて抱っこを続けてあげてください。目安は、うつぶせにしたときなどに自力でキョロキョロ出来るようになれば大丈夫です。
反り返りが強い赤ちゃんにもうつぶせ遊びをさせてあげましょう。うつぶせの姿勢では、背筋だけでなく腹筋も使うので、前後のバランスが整いやすくなります。背中ばかり強くて腹筋が弱いと、反り返りやすい身体になってしまうので、うつぶせで遊ぶ時間を増やすことで、バランスの良い筋肉の発達を促すことができます。
最初は短い時間から始めて、赤ちゃんが慣れてきたら少しずつ時間を伸ばしていきましょう。うつぶせで遊んでいる時は、必ず大人が見守ってあげてください。赤ちゃんの目線の高さにおもちゃを置いたり、お母さんやお父さんが床に寝転んで顔を近づけたりすると、楽しく過ごせます。
うつぶせ遊びをした後は、背中の緊張も起きているので丸く抱っこをしてあげたり、さすったりと緊張をほぐしてあげるのも大切です。
授乳中に反り返られると、乳首が外れてしまったり、赤ちゃんがちゃんと飲めなかったりして困りますよね。背中の緊張だけでなく、お腹が張っていたり、げっぷが出ていなかったりすると、授乳中に苦しくて反り返ることがあります。
授乳の前に少しお腹を「の」の字マッサージで刺激してあげたり、授乳の途中で一度げっぷをさせたりすると良いです。また、授乳前にまんまる抱っこをしたり背中をさすったりして背中の緊張を緩めてあげるのも効果的です。赤ちゃんがリラックスして飲める環境を作ってあげることが大切です。
首や背中の緊張が強い赤ちゃんには、優しいマッサージが効果的です。お風呂上がりの温まっている時に、首の後ろから肩、背中にかけて、手のひら全体で優しくさすってあげてください。強く押したり揉んだりする必要はなく、撫でるような優しいタッチで十分です。
また、股関節を優しく動かす体操も有効です。赤ちゃんを仰向けに寝かせて、両足を持って自転車をこぐように動かしてあげると、股関節が柔らかくなり、身体全体の緊張もほぐれやすくなります。この時、無理に動かさず、赤ちゃんのペースに合わせて優しく行うことが大切です。
寝かせようとすると激しく反り返る赤ちゃんには、背中スイッチ対策も兼ねた寝かせ方の工夫が必要です。背中の緊張が強い赤ちゃんは平らな面場所が苦手です。授乳クッションを利用して、抱っこしている時の丸い姿勢のまま、そっと下ろすようにしてみてください。タオルをお尻の下に敷いて、少しだけ身体が丸くなるようにしてあげたり、モロー反射対策におひなまきをしても良いです。


また、寝る前に身体をトントンするのではなく、全体を優しくさすってリラックスさせてから寝かせると、反り返りが落ち着くことがあります。部屋の温度や明るさ、音なども確認して、赤ちゃんが落ち着ける環境を整えてあげましょう。
反り返りが強いと「発達障害ではないか」と心配になる方も多いです。確かに、発達障害のある赤ちゃんの中には反り返りが強いケースもありますが、反り返りがあるからといって必ず発達障害というわけではありません。むしろ、多くの場合は身体の緊張や不快感が原因で、適切なケアをすることで落ち着いていきます。
ただし、反り返り以外にも気になる様子がある場合は、念のため専門家に相談すると安心です。例えば、視線が全く合わない、あやしても笑わない、発達が全体的にゆっくり、けいれんのような動きがあるといった場合は、小児科や保健センターで相談してみてください。
反り返りは、全身の筋肉が発達し成長とともに目立たなくなってきます。背中の緊張が強い赤ちゃんは、身体を固めるのが上手なので動き出しも早いです。
早めに身体の緊張をほぐしてあげることで、反り返りが落ち着くだけでなく、その後の運動発達も段階を追ってスムーズに進みやすくなります。反り返りが強い時期に適切なケアをしてあげることが、赤ちゃんの快適な成長につながります。
反り返りが激しいと、抱っこすること自体が怖くなってしまうこともありますよね。落としそうで不安だったり、泣かれるのが辛かったりして、抱っこを躊躇してしまう気持ちもよく分かります。でも、それはお母さんやお父さんのせいではなく、赤ちゃんの身体の状態が関係しています。
抱っこの仕方を工夫したり、身体の緊張をほぐしたりすることで、赤ちゃんも抱っこされるのが楽になり、お互いにリラックスできるようになります。一人で頑張りすぎず、周りの人にも協力してもらいながら、少しずつ改善していけば大丈夫です。
赤ちゃんの激しい反り返りは、日常のお世話を本当に大変にします。抱っこも授乳も寝かしつけも、すべてが一苦労で、心も身体も疲れてしまいますよね。ネットで調べれば調べるほど不安になって、「発達障害かも」という言葉が頭から離れなくなることもあると思います。
もし今、赤ちゃんの反り返りで困っているなら、一人で抱え込まずにいつでも相談してください。赤ちゃんの身体の状態を丁寧に確認して、その子に合った対策を一緒に考えていきます。反り返りが落ち着くと、お母さんもお父さんも赤ちゃんも、もっと穏やかに過ごせるようになりますよ。

