
院長:高木お気軽にご相談ください!
赤ちゃんが急にビクッとして両手を広げる動作を見て、驚いたことはありませんか。これはモロー反射という原始反射の一つで、赤ちゃんが生まれつき持っている正常な反応です。
でも、いつまで続くのか、激しい場合は大丈夫なのか、消えない場合はどうすればいいのかなど、心配になることも多いですよね。今回は、原始反射とモロー反射について、消失時期や対処法、気をつけるべきサインまで、詳しくお話しします。


原始反射は赤ちゃんの成長を見守る大切なサインです
原始反射とは、赤ちゃんが生まれつき備えている無意識の反応のことです。赤ちゃんは、自分の意思で体を動かすことができない代わりに、外からの刺激に対して自動的に反応する仕組みを持って生まれてきます。これが原始反射です。
原始反射には、生命を守るための重要な役割があります。例えば、おっぱいを探したり、吸ったり、危険から身を守ったりするための反射です。赤ちゃんの神経系が未発達な状態でも、これらの反射があることで生きていけるようになっています。
原始反射は、成長とともに脳が発達し、自分の意思で体を動かせるようになると、自然に消失していきます。原始反射が適切な時期に消失することは、脳や神経系が正常に発達している証拠でもあります。逆に、消失時期を大幅に過ぎても残っている場合は、発達の遅れや神経系の問題が隠れている可能性があります。
モロー反射は、原始反射の中でも特に目立つ反射の一つです。赤ちゃんが急な音や光、頭の位置の変化などに驚いた時に、両腕を左右に大きく広げて、その後抱きつくように腕を閉じる動作をします。同時に、足も伸ばしたり曲げたりします。
この反射は、赤ちゃんが落ちそうになった時に、何かにしがみつこうとする本能的な動作だと考えられています。原始的な環境で生きていた頃、赤ちゃんが母親の体から落ちないようにするための反射として備わったと言われています。
モロー反射は、生まれたばかりの新生児期から見られます。生後0ヶ月から4ヶ月頃まで活発に見られ、その後徐々に弱くなっていきます。平均的には、生後3ヶ月から4ヶ月頃に徐々に消失し始め、遅くとも生後5ヶ月から6ヶ月頃にはほとんど見られなくなります。
モロー反射以外にも、赤ちゃんには様々な原始反射があります。それぞれに役割と消失時期があり、赤ちゃんの発達を見守る上で重要な指標となります。
口に触れたものを吸う反射が哺乳反射です。探索反射、吸啜反射、嚥下反射の3つが組み合わさって、おっぱいやミルクを飲むことができます。頬に触れると顔をそちらに向ける探索反射は生後4ヶ月頃、吸啜反射は生後6ヶ月頃に消失します。
手のひらに指を当てると、ギュッと握りしめる反射です。生後すぐから見られ、生後3ヶ月から6ヶ月頃に消失します。足の裏に触れると指を曲げる足底把握反射もあり、こちらは生後9ヶ月から12ヶ月頃まで続きます。
赤ちゃんを立たせるような姿勢にして、足を床につけると、まるで歩くように足を交互に動かす反射です。生後2ヶ月頃に消失し、その後、本当の歩行は1歳前後で始まります。
赤ちゃんを仰向けにして顔を横に向けると、顔を向けた側の手足が伸び、反対側の手足が曲がる反射です。フェンシングのポーズに似ているため、フェンシング反射とも呼ばれます。生後4ヶ月から6ヶ月頃に消失します。
モロー反射が激しくて、赤ちゃんが頻繁に起きてしまったり、泣いてしまったりすることがあります。この場合、いくつかの対処法を試してみましょう。
赤ちゃんをおくるみで包むことで、手足の動きが制限され、モロー反射による覚醒を減らすことができます。おくるみは適度にきつく、特に腕を体に密着させるように包むのがポイントです。ただし、暑すぎないように注意し、股関節の動きは妨げないようにしましょう。
大きな音や明るい光は、モロー反射を引き起こす刺激になります。寝室は静かで暗い環境に保ち、急な音が入らないようにしましょう。電話やチャイムの音、テレビの音量にも気をつけてください。
赤ちゃんを抱き上げる時や寝かせる時は、急な動きを避けて、ゆっくりと動かしましょう。特に寝かせる時は、頭から先にゆっくりと下ろし、体が完全に布団についてから手を離すようにします。
モロー反射で驚いて泣いてしまった時は、優しく抱っこして安心させてあげましょう。お腹の中にいた時のような姿勢で抱っこしたり、優しく背中をトントンしたりすると落ち着きます。
生後6ヶ月を過ぎてもモロー反射が続いている場合は、注意が必要です。原始反射が適切な時期に消失しないと、脳や神経系の発達に何らかの問題がある可能性があります。
モロー反射が長く続く原因として、脳性麻痺、発達の遅れ、神経系の未熟性などが考えられます。ただし、消失時期には個人差があり、少し遅いだけで問題ないケースもあります。
気をつけるべきサインとしては、生後6ヶ月を過ぎても頻繁に強いモロー反射が見られる、他の発達の遅れも気になる、体が硬い、または柔らかすぎる、目が合いにくいなどがあります。これらの症状がある場合は、小児科を受診して相談しましょう。
モロー反射と間違えやすいものに、点頭てんかん(ウエスト症候群)があります。これは、生後3ヶ月から11ヶ月頃に発症する乳児期の重篤なてんかんの一種です。頭を前に倒すような動作を繰り返すのが特徴です。
点頭てんかんは、両手を上げたり、体を折り曲げたりする動作が、数秒おきに連続して起こります。モロー反射は単発で起こることが多いのに対し、点頭てんかんは連続して起こるのが大きな違いです。また、点頭てんかんは発達の退行を伴うことが多く、以前できていたことができなくなることがあります。
不安な場合は動画を撮影して、小児科や小児神経科を受診することをおすすめします。早期発見と治療が重要な病気です。
原始反射は、赤ちゃんの体の発達と密接に関係しています。当院では、赤ちゃんの体のバランスを整えることで、原始反射の適切な統合をサポートしています。
赤ちゃんの体が緊張していたり、歪みがあったりすると、原始反射が過敏になったり、消失が遅れたりすることがあります。特に、出産時の負担や向き癖による頭や首の歪みは、神経系の働きに影響を与えます。
優しい施術で体のバランスを整えることで、赤ちゃんがリラックスし、神経系の発達が促されます。モロー反射が激しい、なかなか消えない、体が緊張しているなどの悩みがある場合は、ご相談ください。
原始反射は、赤ちゃんが生まれつき持っている大切な反応です。モロー反射は、生後0ヶ月から4ヶ月頃まで見られ、遅くとも生後5ヶ月から6ヶ月頃には消失します。激しい場合は、おくるみで包む、静かな環境を作る、ゆっくり動かすなどの対処法を試してみましょう。
生後6ヶ月を過ぎても続く場合は、発達の遅れや神経系の問題の可能性があるため、小児科を受診してください。点頭てんかんとの違いにも注意が必要です。
原始反射は、赤ちゃんの成長を見守る大切なサインです。でも、初めての育児では分からないことばかりで不安になりますよね。モロー反射が激しくて心配、なかなか消えなくて不安、体が緊張している気がするなど、気になることがあれば一人で悩まずにご相談ください。赤ちゃんの健やかな成長を、一緒にサポートさせていただきます。

