
院長:高木お気軽にご相談ください!
「縦抱きにすると頭がぐらつく気がするけど、これってまだ首がすわっていない?」。そんな疑問を持ち始めた頃ではないですか。
生まれたばかりの赤ちゃんの首はとても柔らかくて、抱っこするたびに「落とさないように」と緊張するもの。赤ちゃんの首すわりは、その後の寝返り・おすわり・ハイハイへとつながる発達の第一歩です。
「いつ頃すわるの?」「すわったかどうかどうやって確認するの?」「もしかして遅い?」——この記事では、そんな疑問にひとつひとつ答えていきます。健診前に確認しておきたい方にも、少し心配になってきた方にも、役立てていただける内容をお届けします。


確認の仕方を知っておくだけで、見守り方がずっと楽になります
「首がすわる」という言葉はよく耳にしますが、実際にどういう状態を指しているのか、意外と曖昧なままになっていることがあります。正確に理解しておくことで、「すわったかどうか」の判断がぶれなくなります。健診で確認される基準も、この定義をもとにしていますので、まずここから整理していきましょう。
首がすわった状態とは、赤ちゃんが自分の意思で頭を安定させてコントロールできるようになった状態を指します。具体的には次の3つの場面で確認されます。縦抱きにした時に首がぐらつかず安定している、仰向けから両手を持って引き起こした時に頭が体と一直線についてくる、うつぶせにした時に頭を自分で持ち上げて左右に向けられる——この3点がそろって初めて「首がすわった」と判断します。どれかひとつができているだけでは「すわりかけ」の段階です。
一般的に首がすわる時期の目安は生後3〜4ヶ月頃とされており、多くの赤ちゃんは3〜4ヶ月健診の前後にこの段階を迎えます。ただし発達には個人差があり、生後5ヶ月頃まで時間がかかる赤ちゃんもいます。「隣のお子さんは3ヶ月でもうすわった」という情報に焦る必要はなく、月齢の幅の中で着実に発達が進んでいるかどうかを見てあげることが大切です。
健診を待たなくても、自宅で首すわりの状態をある程度確認することができます。ただし確認の仕方を誤ると赤ちゃんの首に負担がかかることがありますので、正しい方法で丁寧に行いましょう。「すわっているかどうか不安」という方は、以下の確認方法をぜひ試してみてください。焦って何度も繰り返す必要はありません。一度落ち着いて確認するだけで十分です。
最もシンプルな確認方法が縦抱きでの確認です。赤ちゃんを縦に抱き上げた時に、頭が前後左右にぐらつかず自分でまっすぐ保てていれば、首すわりが完了に近い状態です。抱き上げた直後に少しふらつく程度であればまだすわりかけの段階、大きくぐらついて支えが必要な場合はまだ発達途中です。縦抱きの際は必ず片手を首から後頭部にかけて支えながら確認しましょう。
首すわりの確認として最も信頼性が高いのが「引き起こし確認」です。赤ちゃんを仰向けに寝かせ、両手首をそっと持ってゆっくり引き起こしていく時に、頭が体と一緒についてきて胴体と一直線を保てていれば首がすわっているサインです。首だけが後ろに残って遅れてついてくる場合はまだ発達途中ということになります。この確認は急いで行わず、ゆっくりと赤ちゃんの反応を見ながら行いましょう。
うつぶせにした時の頭の持ち上げ方も首すわりの重要な確認ポイントです。うつぶせで頭を45度以上しっかり持ち上げられて、左右に向けられるようであれば首まわりの筋力がしっかりついてきている証拠です。顔が布団に埋まったままで持ち上げられない・すぐに力が抜けてしまう段階では、まだ首の筋力が発達途上にあります。
首すわりは自然な発達の流れで進んでいきますが、日常の関わりの中でその発達を後押しすることができます。難しい練習は必要ありません。毎日の生活の中で少し意識するだけで、赤ちゃんの首まわりの筋力と体幹の発達をサポートできます。「何かしてあげたい」と感じているママにとって、すぐに取り入れられることばかりです。
起きている時間にうつぶせで遊ぶ「タミータイム」は、首・肩・背中の筋肉を総合的に鍛える最もシンプルな方法です。1回1〜2分からでよいので、授乳後30分以上経った機嫌のよい時間に取り入れてみましょう。タミータイムの際に赤ちゃんの正面にカラフルなおもちゃや顔を近づけると、頭を持ち上げようとする意欲が高まります。泣き始めたらすぐに仰向けに戻してあげるのがポイントです。
首がすわりかけてきた頃から、首と後頭部を手で支えながら縦抱きをする機会を少しずつ増やしていくことも発達のサポートになります。縦抱きでは赤ちゃんが自分で頭のバランスを保こうとする力が自然と働くからです。一度に長い時間縦抱きにする必要はなく、短い時間を繰り返す形で十分です。
赤ちゃんに声をかけながら視線を左右に動かすことで、赤ちゃんが声や目線を追って首を自然に動かす機会が増えます。首を動かす動作が繰り返されることで、首まわりの筋肉がバランスよく鍛えられていきます。特に向き癖がある赤ちゃんには、あまり向かない側から声をかけてあげることが左右差の改善にもつながります。
「もう4ヶ月を過ぎたのにまだ首がすわっていない気がする」という場合、どう対応すればよいかを知っておくと安心です。発達には個人差がありますが、一定の目安を超えている場合は専門家に確認してもらうことをお勧めします。
生後5〜6ヶ月を過ぎても首がほとんどすわっていない・引き起こした時に頭がまったくついてこないという場合は、かかりつけの小児科や発達の専門家に相談することをお勧めします。向き癖が強い・首を動かす方向に著しい左右差があるという場合も、体のバランスを確認してもらうよい機会です。「気になるな」という段階で早めに相談することで、必要なサポートを早期に始められます。
向き癖がある赤ちゃんは、首まわりの筋肉に左右差がある場合があります。一方向にしか首を向けない状態が続くと、筋肉の左右差が固定化されて首すわりが遅れたり、すわった後も動きに偏りが残ったりすることがあります。向き癖が気になる場合は、首すわりの発達と合わせて体のバランスを見てもらうことをお勧めします。
赤ちゃんの首がすわる瞬間は、育児の中でも特別に嬉しい瞬間のひとつです。「まだかな」と感じているママも、「これで合っているかな」と不安なママも、一人で抱え込まないでいただきたいです。首すわりの確認・向き癖・発達の左右差など、気になることがあればいつでも気軽に相談してください。一緒に赤ちゃんの発達を確認していきましょう。



