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昔はできたのにあぐらがかけない、その原因と対策

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「ヨガで床に座ろうとしたら、膝が大きく浮いてしまった」「昔は普通にできていたのに、あぐらがかけなくなっていた」——そんな経験をしたことはありませんか。

股関節の硬さが原因であぐらをかくことが難しくなっているケースは、40代以降の方に非常に多く見られます。「体が硬いから仕方ない」と諦める前に、原因を知ることが改善への第一歩です。

院長:高木

「どこが硬いか」が分かるだけで、ストレッチの効果はまったく変わります

目次

あぐらができない原因は大きく3つある

あぐらの姿勢は、股関節を曲げながら外側に開く(外旋)動きが必要です。この動きに関わる筋肉や骨盤の状態が崩れると、膝が浮く・股関節が詰まる・バランスが取れないといった状態になります。原因は主に「筋肉の硬さ」「骨盤の傾き」「骨格的な要因」の3つに分けられますが、大多数の方は最初のふたつが原因です。つまり、多くの場合は改善できます。

原因① 股関節まわりの筋肉が硬くなっている

あぐらに最も影響する筋肉は内転筋群・梨状筋・腸腰筋の3つです。内転筋群は太ももの内側にあり、脚を内側に引き寄せる役割を持っています。この筋肉が硬いと、脚を外側に開く動きが制限されます。

梨状筋は股関節の深部にある小さな筋肉で、脚を外旋させる役割を担っています。長時間の座位やクセのある姿勢で硬くなりやすく、梨状筋が硬くなると股関節の外旋がスムーズにできなくなり、あぐらで膝が浮く原因になります。

腸腰筋は骨盤と背骨をつなぐ筋肉で、硬くなると骨盤が前後に傾く原因になります。あぐらをかいたときに「後ろに倒れそうになる」という方は、腸腰筋の硬さと骨盤の傾きが関係していることが多いです。

原因② 骨盤が後ろに傾いている

あぐらで安定して座るには、骨盤を立てる(前傾)ことが必要です。しかし椅子生活や長時間のデスクワークが続くと、骨盤が後ろに傾いた(後傾した)状態が定着しやすくなります。

骨盤が後傾している状態ではあぐらをかくと自然と背中が丸まり、バランスを保つために膝が浮いてしまいます。「あぐらをかくと猫背になる」という方は、股関節の硬さ以前に骨盤の傾きが根本の問題になっていることがあります。

原因③ 骨格的な要因(前捻股)

大腿骨(太ももの骨)のねじれ角が大きい「前捻股(ぜんねんこ)」という骨格的な特徴がある場合、股関節の外旋そのものが構造的に制限されます。この場合は筋肉をほぐしても改善が難しく、可動域の範囲内で無理のない動きを選ぶことが重要です。ただし前捻股は比較的まれな状態であり、ほとんどのケースは筋肉と骨盤の問題です。

自分の原因がどれかを見分ける方法

原因によってアプローチが変わるため、まず自分の状態を観察することが大切です。以下のチェックポイントを参考にしてみてください。どれが当てはまるかを意識しながら読んでみましょう。

あぐらをかいたときに後ろに倒れそうになる・背中が丸まる場合は、骨盤後傾と腸腰筋の硬さが主な原因です。膝は浮くが姿勢は保てる場合は、内転筋または梨状筋の硬さが主な原因です。股関節の前側や奥がつまる・詰まる感じがする場合は、関節の深部(関節包や梨状筋)の緊張が考えられます。

どれも当てはまる場合は複合的な原因があります。この場合はセルフケアだけでの改善に限界があることも多いため、専門家に診てもらうことをすすめます。

今日からできるストレッチとセルフケア

筋肉の硬さと骨盤の傾きが原因の場合は、日常のセルフケアで改善の余地があります。ポイントは「痛みのない範囲でゆっくり行うこと」と「反動をつけないこと」です。呼吸を止めて無理に伸ばそうとすると筋肉が緊張して逆効果になります。毎日少しずつ続けることが大切です。

内転筋のストレッチ

床に座り、両足の裏を合わせて膝を外側に開きます。背筋を伸ばしたまま、ゆっくり前に体を倒します。太ももの内側に伸びを感じたらその状態で30秒キープします。無理に膝を床に押しつけようとせず、重力に任せて自然に開いていく感覚を大切にしてください。

梨状筋のストレッチ

椅子に座り、片方の足首を反対の膝の上に乗せます。背筋を伸ばしたまま体を前に倒すと、お尻の深部に伸びを感じます。梨状筋は深部にある筋肉なので、表面的な柔軟性とは別の「奥が伸びる感覚」を意識することがポイントです。左右30秒ずつ行います。

腸腰筋のストレッチと骨盤を立てる練習

片膝立ちの姿勢になり、後ろ足の付け根をゆっくり前に押し出します。骨盤が前に引かれる感覚があれば、腸腰筋が伸びています。骨盤を立てる練習としては、壁に背を当てて座り、腰の自然なカーブを意識しながら骨盤を起こす練習も有効です。

ストレッチを続けても改善しない場合に考えること

セルフケアを続けても変化が感じられない場合や、股関節に痛みが伴う場合は、骨盤や背骨の状態が影響していることがあります。骨盤のゆがみが大きいと、どんなに筋肉をほぐしても体の左右差が戻りやすくなります。

骨盤のゆがみを整えることで筋肉への偏った負荷が減り、ストレッチの効果も出やすい体の状態をつくっていきます。

「あぐらをかけるようになりたい」という目標は、決して難しいことではありません。筋肉と骨盤の問題であれば、正しいアプローチを続ければ多くの方で改善が見込めます。

さいごに

「昔はできたのに」という感覚はとても大事なサインです。それは体が変化したということであり、裏を返せば取り戻せる可能性があるということでもあります。一人でストレッチを続けてみたけれど変わらなかった方も、ぜひ一度ご相談ください。


院長:高木

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