
院長:高木お気軽にご相談ください!


こんにちは。今日は、お子さんの背中について気になることがある方に向けてお話しします。
学校の健康診断で持ち帰ってきた紙を見て、「側弯の疑いがあります」という言葉にドキッとした経験はありませんか。
入浴のときにお子さんの背中を見て、肩の高さが左右で違う気がする。そんな違和感から側弯症について調べている方も多いのではないでしょうか。
今回は、子供の側弯症とはどんな状態なのか、家庭でできる確認方法、そして治療が必要になる目安まで、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。




「背骨が曲がっている」と聞いて動揺されるお母さんは本当に多いです。まずは正しい知識を持つことが、次の一歩につながります
側弯症という言葉は聞いたことがあっても、実際にどんな状態を指すのかご存じない方は多いと思います。まずは、この病気の基本的な特徴と、なぜ成長期の子供に多く見られるのかを整理していきましょう。
側弯症とは、本来まっすぐであるはずの背骨が横方向に曲がり、さらにねじれを伴っている状態のことです。正面から見ると背骨がS字やC字のように傾いて見えることがあります。
特に10歳前後から思春期にかけての女の子に多く見られ、成長のスピードが早い時期に進行しやすいという特徴があります。このタイプは原因がはっきりとわかっていないことが多く、特発性側弯症と呼ばれています。
側弯症のやっかいな点は、多くの場合痛みをほとんど伴わないことです。お子さん自身が違和感を訴えないまま進行してしまうケースもあり、見た目の変化に親御さんが気づくことが、早期発見のきっかけになることが少なくありません。
学校健診で指摘される前に、家庭でも 側弯の可能性に気づけるポイントがあります。ここでは、日常の中で確認できる簡単な方法をご紹介します。定期的にチェックする習慣をつけることが、早期発見につながります。
これらは、後ろから背中全体を見たときにわかりやすいポイントです。入浴前や着替えのタイミングで、時々確認してみてください。
お子さんに両足を揃えて立たせ、腕を前に伸ばしながらゆっくり前屈してもらいます。このとき背中の片側だけが盛り上がって見える場合は、側弯症のサインである可能性が高いため、早めに専門医への相談をおすすめします。学校の側弯検診でも、この姿勢による確認が行われています。
「側弯症の疑い」と言われても、すぐに治療が必要というわけではありません。ここでは、経過観察でよいケースと、装具や手術を検討するケースの目安について整理していきます。
| コブ角の目安 | 対応の考え方 |
|---|---|
| 10度未満 | 正常範囲、経過観察で様子を見る |
| 10〜25度程度 | 側弯症と診断されるが、定期的な経過観察が中心 |
| 25〜40度程度 | 進行状況によって装具治療を検討 |
| 40〜50度以上 | 手術治療を検討するケースが増える |
この角度はレントゲン検査によって測定される「コブ角」という指標に基づいています。あくまで目安であり、成長の残り具合や進行のスピードによって判断は変わってきます。
身長が伸びている成長期は側弯が進行しやすい時期であるため、数ヶ月ごとの定期的な検査が勧められることが多いです。成長が落ち着くと進行するリスクも下がっていくため、この時期をどう乗り越えるかがひとつのポイントになります。
「痛みがないから大丈夫」と放置してしまうと、将来的にさまざまな影響が出てくる可能性があります。ここでは、進行を見過ごした場合に考えられるリスクについてお伝えします。
側弯が進行したまま成人期を迎えると、背骨のバランスの崩れから腰や背中に負担がかかりやすくなり、慢性的な腰痛につながることがあります。見た目の変化が、本人の心理面に影響することもあります。
非常に進行した側弯症の場合、胸郭の変形によって呼吸機能に影響が及ぶケースもあります。こうした重度化を避けるためにも、早期の発見と適切な経過観察がとても重要になります。
治療方針は医療機関での診断に基づいて決めていくものですが、日常生活の中で親としてできるサポートもあります。ここでは、家庭でできる関わり方についてお伝えします。
片方の肩にだけ重いバッグをかける、いつも同じ姿勢で座るなど、体の使い方の癖は左右差を生みやすい要因のひとつです。日常生活での姿勢のバランスに気を配ることは、体全体の使い方を見直すきっかけになります。
当院では、成長期の子供の体のバランスを確認し、姿勢や筋肉の使い方の左右差について相談を受けることがあります。医療機関での経過観察と並行して、体全体のバランスという視点からお子さんの状態を見ていくことも、ひとつの選択肢になります。日々の姿勢の変化に気づきやすくなることは、親御さんの安心材料にもつながります。
子供の側弯症は、痛みが少ないまま進行することがあるからこそ、早期の気づきがとても大切です。学校健診で指摘された場合はもちろん、日常のちょっとした違和感にも目を向けてあげてください。すぐに手術や重い治療が必要になるケースは限られており、多くはまず経過観察から始まります。
「これで大丈夫なのか」「どう見てあげればいいのか」と迷ったときは、一人で悩まずご相談ください。お子さんの体の状態を一緒に確認しながら、できることを考えていきたいと思っています。

