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寝返りしないのに寝返り返りはできる、なぜ?

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「うつ伏せにするとクルンと仰向けに戻るのに、仰向けからうつ伏せにはならない……これって逆じゃないの?」と気になっているお母さん、いませんか。

育児書やアプリには「寝返りが先、寝返り返りが後」と書いてあるのに、わが子は逆の順番で進んでいる。「発達に問題があるのかな」「体に何か原因があるのかな」と、じわじわと不安が出てきているという方も多いと思います。

まず安心してください。寝返り返りが先にできて寝返りがまだの赤ちゃん珍しくありません。体の発達の仕組み上、この順番になりやすい理由があります。

今回は、なぜ寝返り返りが先になるのか・寝返りが出てくるのを後押しする関わり方・体の左右差が影響している場合の対処まで、丁寧にお伝えします。

院長:高木

体の仕組みから理由がわかると、焦らず関われるようになると思います

目次

なぜ寝返り返りが先にできるの?体の仕組みから理解しよう

「普通は寝返りが先のはずでは」と思うのはとても自然な疑問です。ところが、赤ちゃんの体の発達の仕組みを見ると、寝返り返りが先にできる理由は理論的に説明できます。難しい話ではなく、体の動きとして考えるとすっきり納得できるので、ぜひ一緒に確認してみてください。

寝返り返りの方が「楽に動ける」理由がある

うつ伏せから仰向けへの動き(寝返り返り)は、体を「伸ばす」伸展の動きが主役です。赤ちゃんの体はもともと、生まれた直後から体を伸ばす方向の力が先に育ちます。背筋・お尻まわりの筋肉が先に発達するため、うつ伏せから仰向けへ体を反らせてコロンと戻る動きは比較的スムーズに出やすいのです。

一方、仰向けからうつ伏せへの寝返りは、おなかの筋肉・わき腹の筋肉を使って体を「丸めながら回転する」屈曲+回旋の動きが必要です。これらの筋力は伸展の力よりも少し後に発達するため、寝返り返りよりも出てくるのが遅くなりやすいのです。

「逆の順番」はそれほど珍しくない

発達の教科書的な順番は「寝返り→寝返り返り」ですが、実際には寝返り返りが先にできる赤ちゃんも多く見られます。体の使い方には個人差があり、どちらが先でも発達の問題を意味するわけではありません。

重要なのは「どちらが先か」ではなく、体を回転させる動きが育ちつつあること自体です。寝返り返りができているということは、体幹・背筋・股関節まわりの発達がしっかり進んでいる証拠です。

寝返り返りと寝返り、それぞれに使う筋肉の違い

整理すると、それぞれの動きで主に使われる筋肉と発達する時期は次のように異なります。

動き主に使う筋肉発達の特徴
寝返り返り(うつ伏せ→仰向け)背筋・お尻まわり・股関節伸展筋伸展の力が先に育つため出やすい
寝返り(仰向け→うつ伏せ)おなか・わき腹・股関節屈曲筋屈曲+回旋の力が後から育つため少し遅れやすい

この違いを知っておくと「うちの子は逆だから心配」という不安が、「うちの子は伸展の力が先に育っているんだ」という理解に変わります。

寝返りが遅れやすい赤ちゃんに共通する体の特徴

「寝返り返りはできるのに寝返りがなかなか出てこない」という場合、体のアンバランスが関係していることがあります。発達の個人差の範囲内であっても、体の状態を把握しておくことで関わり方が変わります。当院でのカウンセリングでよく見られる傾向をお伝えします。

向き癖・体の左右差が影響している

仰向けからうつ伏せへの寝返りには、体を横に回転させる動きが必要です。向き癖が強くいつも同じ方向を向いている赤ちゃんは、体を回転させやすい方向と難しい方向に左右差が生じています。

寝返りが「片方向にしかできない」「やりやすい方向はあるが逆方向が出てこない」という場合は、体の左右差が影響している可能性があります。向き癖はそのままにしておくと左右差が固定されやすいため、早めに対処することをおすすめします。

体幹・おなかまわりの筋力がまだ育ちきっていない

仰向けからの寝返りには、おなかの筋肉でしっかり体を丸めながら横に回転する力が必要です。まだおなかまわりの筋力が十分でない時期は、体を丸める動きが出にくく寝返りへの第一歩が踏み出しにくくなります。

この場合、うつ伏せ遊びの時間を増やして体幹全体を使う経験を積み重ねることが、寝返りへの準備を自然に整えていきます。

体全体が硬い・反り返りが強い

体全体の筋肉が緊張して硬い赤ちゃんや、反り返りが強い赤ちゃんは体を丸める方向の動きが出にくい傾向があります。特に背中・首まわりの緊張が強い場合、体を前に丸めながら回転するという寝返りの動きの妨げになることがあります。こういった場合は体の緊張をほぐすアプローチが助けになります。

寝返りを自然に引き出す、今日からできる4つの関わり方

「見守るだけでなく何かしてあげたい」というお母さんへ。寝返りを無理に練習させる必要はありませんが、赤ちゃんの「動きたい」という気持ちを自然に引き出す環境と関わり方はあります。毎日の育児の中で無理なく取り入れられる方法を4つお伝えします。

①うつ伏せ遊びの時間を日常に取り入れる

うつ伏せの姿勢で過ごす時間を増やすことが、体幹とおなかまわりの筋力を育てる最も効果的な方法です。うつ伏せで顔を持ち上げ、腕で体を支えながら周囲を見渡す経験が、寝返りに必要な体幹の力を自然に育みます。嫌がらない範囲で1日数回、短い時間から取り入れてみてください。

②手の届く少し先におもちゃを置く

仰向けに寝ている赤ちゃんの少し横にカラフルなおもちゃを置いてみてください。「あれを触りたい」という気持ちが体を横に向けようとする動きを引き出します。最初は体が少し傾く程度でも十分です。繰り返す中で体幹が使われ、回転する動きが育まれます。

③骨盤をやさしくサポートしながら横に傾ける

仰向けで寝ている赤ちゃんの骨盤(おしりのあたり)にそっと手を当て、ゆっくりと横に傾けるようにサポートしてあげると、体が回転する感覚を体に伝えることができます。強く押したり引っ張ったりせず、あくまでもやさしく誘導するイメージで行ってください。

④横向きで遊んでもらう

仰向けやうつぶせだけではなく、横向きで遊ぶことを左右で取り入れてみてください。横向きになる感覚を掴むことも寝返りのサポートになります。初めのうちは倒れてしまうので、背中にクッションやタオルを入れてあげたり、パパやママの足で支えてあげると安定します。

当院で出来ること

日常の関わりを続けながら「なかなか変化が感じられない」「向き癖や体の左右差がずっと気になっている」という場合は、体の状態を確認してもらうことをおすすめします。体のアンバランスが寝返りの動きを妨げている場合、その原因を整えることで変化が出やすくなります。

5gタッチで体の緊張と左右差をやさしく整える

施術はわずか5gという非常に軽いタッチが基本です。赤ちゃんの体に強い刺激を与えることなく、首まわり・体幹・骨盤の緊張と左右差をやさしく解放します。生後1ヶ月健診後から受けていただけます。施術後に体の力が自然に抜けて、左右への動きが出やすくなるお子さんも多くいます。

ホームケアも一緒にお伝えします

院でのケアと日常のホームケアが両輪になることで、変化がより出やすくなります。声かけの方向・寝かせ方のポジショニング・おもちゃの置き方など、毎日の育児の中で無理なく続けられる内容を一緒に確認しながら進めていきます。

さいごに

「寝返り返りが先にできているのに寝返りがまだ」という状況は、発達が遅れているのではなく、体の伸展の力が先に育ったというサインです。育児書の順番と違うと不安になりやすいですが、赤ちゃんの体はそれぞれのペースで着実に育っています。

向き癖や体の左右差が気になるとき、「もう少し早く動けるようにしてあげたい」と感じたとき、ひとりで抱え込まずいつでもご相談ください。お母さんの「何かしてあげたい」という気持ちに、一緒に応えていきます。


院長:高木

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