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妊娠中の恥骨が痛い原因と今すぐできる対処法

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歩くたびにズキッとする、寝返りのたびに痛みで目が覚める、そんな経験はありませんか。妊娠中に恥骨が痛くなるのはよくあることとはいえ、実際に痛みを感じている方にとっては「これは大丈夫なのか」「赤ちゃんに影響はないか」と心配になりますよね。骨盤矯正を希望して当院にいらっしゃる妊婦さんにも、この恥骨の痛みを抱えてくる方がいらっしゃいます。

原因を正しく知って、今日からできることを始めましょう。安心して残りの妊娠期間を過ごしていただくためのヒントをお伝えします。

院長:高木

「恥骨が痛い」という症状は、体が出産に向けて変化しているサインでもあります。

目次

妊娠中に恥骨が痛くなる理由

恥骨とは、骨盤の前面中央にある骨で、左右の骨盤が「恥骨結合」という軟骨でつながっている部位です。妊娠中にこの部分が痛くなる理由は、主にホルモンの変化と赤ちゃんの成長による物理的な負担の2つが重なって起こります。どちらも妊娠にともなう自然な変化ですが、痛みの強さは個人差があり、「同じ週数なのに友人はそんなに痛くなかった」という方もいらっしゃいます。

リラキシンというホルモンの働き

妊娠すると「リラキシン」というホルモンが分泌されます。このホルモンは、出産時に赤ちゃんが産道を通りやすくするために、骨盤まわりの靭帯や関節をやわらかく・ゆるめる働きをします。

靭帯がゆるむことで骨盤全体の安定性が下がり、左右の骨盤をつなぐ恥骨結合にも過剰な動きが生じやすくなります。この不安定な状態が恥骨への負荷につながり、炎症や痛みを引き起こすのです。リラキシンは妊娠初期から分泌が始まりますが、後期になるほど量が増えるため、妊娠7〜10か月頃に症状が強くなる方が多くなります。

赤ちゃんの成長と重心の変化

お腹が大きくなるにつれて体の重心が前に移動します。この変化に対応しようと腰が反り、骨盤が前傾した姿勢が習慣化されやすくなります。この姿勢は恥骨結合にかかる圧力をさらに増加させるため、痛みが強くなる原因のひとつです。

また、胎児が降りてくる妊娠後期には、赤ちゃん自身の重みが恥骨周辺に直接かかるようになります。「臨月に入ってから急に痛くなった」という方はこのケースが多いです。

恥骨の痛みはいつ頃から・どんな感じで出るのか

症状の出方は人によって異なりますが、よくある特徴をお伝えします。自分の状態と照らし合わせながら読んでみてください。「そうそう、まさにこれ」と感じていただける内容がきっとあるはずです。

よく見られる症状のパターン

恥骨の痛みは、動作の切り替え時(立ち上がる・座る・歩き始める)に強く出る傾向があります。特に以下のような場面で感じやすいです。

  • 歩いているときに恥骨がズキッとする
  • 階段の上り下りで痛みが増す
  • 寝返りを打つたびに痛みが走る
  • 立ち上がる瞬間に恥骨に鋭い痛みが出る
  • 片足立ちになる動作(靴下を履く・脚を上げるなど)でも痛む
  • 長時間立っていると鈍痛が続く

痛みの強さは軽い違和感程度から、歩くのが困難になるほどのものまで様々です。同じ方でも、日によって症状の強さが変わることがあります。

痛みが強くなりやすいタイミング

妊娠中の恥骨痛は、妊娠後期(7〜10か月)に最も強くなる方が多いです。ただし、体の柔軟性や姿勢のクセ、日常の動作習慣によっては中期(5〜6か月頃)から症状が出る方もいます。また、2人目・3人目の妊娠では初産よりも靭帯がゆるみやすい傾向があるため、より早い段階から痛みが出ることもあります。

今日からできるセルフケア

恥骨の痛みを完全になくすことは難しくても、日常生活の中でできるケアを取り入れることで、痛みを大幅に和らげることは可能です。特別な道具がなくてもできることから始めてみましょう。「どうせ何をやっても痛い」と諦める前に、ぜひ試してみてください。

骨盤ベルトの正しい使い方

骨盤ベルトは恥骨結合の安定を助けるうえで有効なアイテムです。ただしベルトの位置が高すぎると効果がなく、逆に締め付けが腰痛の原因になることがあります。正しい位置は「大転子(太ももの外側の出っ張った骨)」の高さに合わせることです。お腹を支えるマタニティベルトとは別物ですので、混同しないようにしましょう。

日常動作を変えるだけで楽になることがある

恥骨に負担をかけやすい動作を見直すだけで、痛みがかなり軽くなることがあります。意識して取り組んでみてください。

  • 歩くときは歩幅を小さくする:大股歩きは恥骨結合への負荷が大きくなります
  • 寝返りは両膝を揃えてから体を回す:片脚だけ先に動かすと恥骨にストレスがかかります
  • 立ち上がりは両足を揃えて同時に:片足に体重を乗せる動作は避けましょう
  • 階段は手すりを使いながらゆっくりと:片足荷重になる瞬間が痛みのピークになります

内転筋のストレッチ(仰向けバタフライ)

仰向けに寝て、足の裏を合わせてひざを外側に開きます(合蹠のポーズ)。無理に開こうとせず、重力に任せて自然に開いていく感覚で30秒キープします。内ももの筋肉(内転筋)がほぐれると、恥骨結合への引っ張り力が緩和されて痛みが和らぎます。痛みが強い急性期は無理に行わず、症状が落ち着いてから試してみてください。

腹式呼吸で骨盤底筋を意識する

仰向けで膝を立てた姿勢で、息を吸いながらお腹を膨らませ、吐きながらお腹をへこませます。この呼吸に合わせて骨盤底筋(会陰部のあたり)を軽く引き上げるイメージを加えます。骨盤底筋のトレーニングは骨盤全体の安定につながり、恥骨への過剰な負荷を軽減する効果があります。1日10回を目安に、無理のない範囲で続けてみてください。

受診を検討した方がよいケース

恥骨の痛み自体は妊娠中のよくある症状ですが、次のような状態があれば産婦人科に相談することをおすすめします。自己判断で放置してしまうと、「恥骨結合離開(ちこつけつごうりかい)」という、恥骨が過度に離れてしまう状態に進行することがあります。

  • 安静にしていても強い痛みが続く
  • 恥骨に触ると強い圧痛がある
  • 立ち上がることや歩行がほとんどできない
  • 足の付け根・鼠径部の違和感や腫れがある
  • 尿漏れや排尿困難が同時に起きている

恥骨結合離開について

恥骨結合離開は、恥骨の左右が通常より大きく離れてしまった状態で、妊娠中や出産後に起こることがあります。強い恥骨の痛みに加えて、「ぐらぐらする」「恥骨の部分が動く感じがする」という感覚がある場合は、この状態を疑う必要があります。整形外科や産婦人科でMRI・X線などを用いた確認が必要になるケースがありますので、早めの受診をおすすめします。

妊婦整体で恥骨の痛みに対応できること

産婦人科での処置が必要な重篤なケースを除けば、骨盤や姿勢へのアプローチによって恥骨痛を大きく緩和できることがあります。当院では妊婦さん専用のアプローチを用いて、妊娠中でも安全に骨盤まわりのケアを行っています。「妊娠中に整体に行っていいのか」と迷っている方も多いですが、適切な知識と技術を持った施術者であれば、妊娠中のケアはむしろ積極的に取り入れていただける内容です。

なぜ骨盤矯正が恥骨痛に効果的なのか

恥骨の痛みは、恥骨結合そのものだけでなく、骨盤全体のバランスの崩れや腸腰筋・内転筋・梨状筋などの筋肉の緊張が絡み合って起きています。骨盤の傾きや歪みを整えることで、恥骨結合にかかる余分なストレスを減らし、痛みが出にくい状態に近づけることができます。

また、正しい姿勢と骨盤のバランスを取り戻すことは、恥骨の痛みを和らげるだけでなく、腰痛・股関節痛・恥骨下の重だるさなどの改善にもつながります。出産に向けて骨盤が整った状態で臨めると、産後の回復にも良い影響を与えます。

さいごに

妊娠中の恥骨の痛みは、赤ちゃんを迎えるために体が一生懸命変化しているサインです。でも、それが痛みとして毎日続くのは本当につらいことですよね。「みんなこれくらい我慢しているのかな」と一人で抱えないでください。

私がお伝えしたいのは、この痛みは「仕方がないもの」として全部受け入れる必要はないということです。正しいケアを続ければ、痛みは確実に和らげることができます。妊娠中の体のことで気になることがあれば、どんな小さなことでも気軽に相談してください。安心して出産の日を迎えていただけるよう、一緒に考えていきましょう。


院長:高木

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