
院長:高木お気軽にご相談ください!
「周りの赤ちゃんはもう寝返りしているのに、うちの子はまだで…」と気になっていませんか。
赤ちゃんが寝返りをしないという状況は、多くのお母さんが一度は不安に思う場面のひとつです。でも寝返りは、首・体幹・体のひねりという複数の力が揃って初めてできるようになる複合的な運動です。できないのには必ず理由があり、その理由を知ることが最善のサポートへの第一歩になります。
月齢の目安はありますが、個人差はとても大きいです。焦る前に「なぜできないのか」を丁寧に確認していきましょう。


仕組みを知るだけで今日からできるサポートが見えてきます
寝返りが見られる月齢の目安は一般的に生後4〜6ヶ月頃ですが、早い赤ちゃんでは生後3ヶ月頃から始まることもあり、7〜8ヶ月頃にできるようになる赤ちゃんも珍しくありません。同じ月齢でも体格・体重・日常の姿勢経験の違いによって発達のタイミングは大きく変わります。「〇ヶ月なのにまだできない」という月齢での比較よりも、今の赤ちゃんの体がどの段階にあるかを確認することの方がずっと大切です。
寝返りの直前には必ず前段階の動きが見られます。仰向けで足を高く持ち上げてお尻が浮く動き、体を横向きに傾けながら手を前に伸ばそうとする動き、うつ伏せで頭をしっかり持ち上げて数秒間保てるようになることなどがその代表です。こうした動きが少しずつ出てきているなら、寝返りへの準備は着々と進んでいます。逆にこれらの前段階の動きがまだ見られない場合は、体幹の発達を丁寧にサポートする段階にあります。
寝返りという動作には3つの発達要素が必要です。首の筋力と安定性、体幹(お腹まわり・背中・腰)の筋力、そして体のひねりを生み出す協調運動の3つです。これらは一気に育つのではなく、腹ばいの時間・日常の抱っこ・体の向きの変化といったさまざまな経験を通じて少しずつ積み上げられていきます。どの要素が育ちきっていないかを見ることで、サポートの方向が自然に見えてきます。
寝返りがまだできていない場合、いくつかの理由が考えられます。これらは「発達の遅れ」と一括りにするのではなく、それぞれの状態に応じたサポートの方向を考えるためのヒントとして捉えてください。ひとつひとつ確認していきましょう。
寝返りに必要な首・背中・体幹の筋力は、腹ばいの姿勢を経験することで育まれます。仰向けで過ごす時間が長く、腹ばいの経験が少ない赤ちゃんは体幹の筋力が育ちにくい状態にあります。うつ伏せを嫌がる赤ちゃんも多いですが、少しずつ慣れさせてあげることが発達の土台づくりになります。
体重が重い赤ちゃんは体を動かすために必要な筋力が相対的に多く必要です。体重の増加ペースが早い赤ちゃんでは、運動発達のタイミングがゆっくりになりやすい傾向があります。この場合も体幹筋力を育てる働きかけが有効です。
首や体幹の筋肉が過度に緊張している状態では、体をひねる動作がしにくくなります。体幹・首まわりの筋緊張の強さは外から見えにくいため気づかれにくいですが、抱っこしたときに体が反り返りやすい・体が板のように固い感じがするという赤ちゃんは、筋緊張が強い可能性があります。この場合は日常のサポートだけでなく専門的なアプローチが助けになることがあります。
腹ばいを激しく嫌がる赤ちゃんは、うつ伏せの姿勢を保つための筋力・感覚の準備がまだ十分でないサインであることがあります。嫌がるからやめてしまうと腹ばいの経験がさらに少なくなり、体幹の発達が滞りやすくなります。少しずつ慣れる工夫が必要です。
寝返りを促すためにお母さんが日常の中でできることを、具体的にお伝えします。「練習」という言葉を使いますが、決して無理やりやらせるものではありません。赤ちゃんが楽しいと感じる範囲で、笑顔で取り組むことが最大のポイントです。日常の関わりの中に自然に取り入れられるものばかりです。
目の届く範囲でプレイマットの上に腹ばいにする時間を毎日積み重ねましょう。最初は1〜2分から始めて、慣れてきたら5〜10分を目安に増やしていきます。うつ伏せを嫌がる赤ちゃんには、お母さんの胸の上に乗せる形での腹ばいから始めると受け入れてもらいやすいです。床の上でお母さんが隣に腹ばいになって目線を合わせてあげるのも効果的です。
仰向けの赤ちゃんの横からおもちゃを見せて、体をひねって取ろうとする動きを自然に引き出します。お母さんが声をかける位置を左右交互に変えることで、体を両方向にひねる経験を積ませることができます。体のひねりを引き出す遊びは、おもちゃを取ろうとする自然な動きの中で行うことで、赤ちゃんが楽しみながら寝返りに必要な筋肉を使う経験を積めます。無理に体を回そうとする介助は体に負担をかけるため避けましょう。
仰向けの赤ちゃんの片方の膝を優しく胸の方向に曲げながら、体がひねりやすいよう骨盤を軽く傾けてあげます。赤ちゃんが自分から体をひねろうとするタイミングに合わせてそっと補助する程度にとどめ、無理に体を回すことはしないようにしましょう。腰・体幹のひねりの感覚を覚えさせるための「きっかけ作り」として活用してください。
今の赤ちゃんがどの段階にいるかを確認するための月齢別の目安を整理しておきます。あくまでも参考ですので、個人差があることを前提に見てください。
| 月齢の目安 | 体幹・寝返りの発達の流れ |
|---|---|
| 生後2〜3ヶ月 | 腹ばいで頭を少し持ち上げられる |
| 生後3〜4ヶ月 | 腹ばいで頭を45度以上持ち上げられる・仰向けで足を高く上げる動きが出る |
| 生後4〜5ヶ月 | 体を横向きに傾ける動きが出る・腹ばいで前腕で体を支えられる |
| 生後5〜6ヶ月 | 寝返りの完成・うつ伏せで両腕で体を支えながら頭を高く上げられる |
| 生後6〜8ヶ月 | 寝返り返りの完成・両方向への寝返りが安定してくる |
腹ばい練習や体のひねりを引き出す遊びを続けても寝返りの気配がない・体が全体的に硬い感じがする・首の動きに制限がある、という場合は体幹・首まわりの筋緊張や骨格的なバランスの問題が関与している可能性があります。日常のサポートには限界があり、こうした状態には専門的なアプローチが効果的です。
当院のベビー整体では、首・体幹・骨盤の緊張のバランスを5g程度の非常に優しいタッチで整えていきます。体幹の緊張が和らぐことで体をひねる動作がしやすくなり、日常のサポートと組み合わせることで寝返りの獲得がスムーズになるケースを多く経験しています。施術はとても優しく、赤ちゃんが怖がることなく受けられます。
「まだ寝返りしない」ということだけを見て「発達が遅い」と判断するのは早いです。体の準備が整えば、赤ちゃんは必ず自分のタイミングで動き始めます。気になることがあれば、ひとりで抱え込まずにご相談ください。「うちの子の状態、どう思いますか?」という気軽な相談でも大歓迎です。いつでもお待ちしています。



